2017年10月11日
きょうは2本目の連続記事投稿。
小池百合子知事の考えでは、企業がため込んだ内部留保というものに課税するそうだ。
消費税増税止める→代わりの財源どうする→企業は300兆円相当分の資産(現預金とは限らぬ)を株主に配当せずにおいてある→だから賃上げや設備投資に金がいかない→だから日本の景気が上向かぬ→じゃあ 内部留保に課税して財源不足をまかなっちゃえ→賃金あがって設備投資増えたら景気刺激につながるね! 内部留保課税避けるために企業はいろいろ社会還元してね
という発想のよう。
結論からいうと、愚策中の愚策。
法人税などの税負担割合をざっくり30%としましょうか
税金を払う前の利益が1000万円としましょうか
法人税などの税金を払ったあとの内部留保に、更に2%の内部留保金課税をしたとしましょうか
<いままで>
1 税金を払う前の利益 1000万円
2 決算して税金を300万円払う
3 のこり700万円が会社内部にたまる(内部留保)
4 その700万円で次の年度の事業活動を行う (商品を仕入れたり・・・とか)
700万円の軍資金ができたので、軍資金を銀行から借りる必要がなく、商品を仕入れたり広告宣伝できたりするようになるわけです。
企業というものは、軍資金を活用して利益を獲得する団体ですから。
どのように軍資金を廻していくかは経営そのもの。
こういう活動を毎年繰り返して、軍資金を増やして企業活動を大きくしていくのが事業の基本です。
10年間で軍資金は7000万円になります。
軍資金がないと、金利払って銀行からオカネ借りなきゃなりません。
銀行はオカネ貸してくれるかわかりません。
軍資金がないと、万一の訴訟リスクに耐えられません。
軍資金がないと、その他もろもろの経営リスクに耐えらえません。
軍資金がないと、必要な時期に必要な額の投資をする経営戦略が描けません。
経営とは、リスクを取って利益を獲得する活動です。
リスクないところに利益は存在しないわけです。
だまって時がくればオカネが降ってくるわけないんです。
<これから>
1 税金を払う前の利益 1000万円
2 決算して税金を300万円払う
3 のこり700万円が会社内部にたまる(内部留保)
4 税金はらったのに、「ため込むのはけしからん」と小池さんに怒られて、さらに税金を14万円払う(内部留保課税)
4 税金払ったのに更に税金を徴収されたので残り686万円しか軍資金が残らない。
軍資金が686万円しかないので、700万円の軍資金が出来たときに比べ、企業活動は当然縮小。
700万を廻す商いより、686万を廻す商いのほうが、企業規模はちっちゃい。
軍資金は10年間で6860万円にしかなりません。
国が設備投資しろ〜 しなかったらため込んだ利益に税金かけるぞ〜(内部留保課税)
なんてやったら、企業側としては適切な時期に適切な額の投資をするための経営戦略そのものを国に邪魔されることになるわけです。
それよりも、一度1000万の利益に300万の税金払っているのに、さらに追加で税金払わされる。
もっというと、内部に留保した利益は現預金だけではない。
様々に形を代えて資金を廻しているんです、企業って。
なのに税金は現金納付。
国を支える企業をいじめて、企業の成長原資を奪い取るなんて・・・ね。
はぁぁ、よくこんな愚策中の愚策を思いつくもんだワ。政治家さんって。
代替財源とか、税収中立なんてものにこだわるから、こういうバカな政策を考える人が出てくる。
行政の効率化、ふくらみにふくらみまくった種々の利権に大胆に切り込んで、行政コストの圧縮に目を向けない限り、この国の漂流は続くんではないかな。
企業経営には、利益中立なんて考えありませんからね!(笑)
前年の利益が約束された経営なんて存在しない。
利益が減れば、その枠内で切り盛りするもんです。
家庭運営にも、年収中立なんて考えありませんからね!(汗)
前年と同じだけの年収があることを約束された家庭運営しているとこなんて少数派じゃないでしょうかね。
手取りが減ったら減ったでなんとかやりくりして生きていくのが家庭運営。
不効率な部分 無駄な部分が目立つ国と地方の運営に切り込み、選択と集中・国家運営の効率化を図らなければ人口減少社会の日本は沈んでいきますヨ!
お国には、将来のこの国を担う人材を支える教育・しっかり国民の安全を守る防衛に注力してもらいたい。
そうした根幹ができてこそ、産業振興とかいろいろな各分野の政策が生きるってもんじゃないでしょうかね